「雷撃防護の基礎知識」
The "Grounding" for Lightning and EMP Protection
第17章:ケーブルTV
ケーブルTVのサイトの防護には、これまでの議論がそのまま応用できます。中継器は既に述べた鉄塔頂部にあるアンプとほぼ同様の防護措置が必要です。中継器は若干減衰した交流60Hz、60Vの電源が同軸線から供給されます。この交流60V電源とRFラインの双方に対して適切なプロテクトを行う必要性は言うまでもありません。鉄塔頂部のプリアンプのプロテクターと同様、電力ラインとRFラインは別のプロテクターを用い、アース線相互を接続します。
受信者の住宅にケーブルを分岐する際には、通常設けられている接地ブロックを用いたのでは中心導体のサージを防ぐことはできません。中心導体とシールド線との間に生じた電位差は、デコーダーやチューナー、受像器などにダメージを与える原因になります。このような場合にはDCブロックタイプのケーブルプロテクターの使用をお奨めします。この同軸線プロテクターとNEC接地を併用することでトラブルは解決することができます。古い建物などで電力アース線にプロテクターを接続することが困難な場合は、ポリフェーザー社の独立接地タイプのプロテクターを用いて、雷撃の防護とハム障害を防ぐための絶縁を同時に行うことができます。
電力ラインが建屋に入射する地点において、NeutralラインはTVケーブルのアース線と相互に接続する必要があります。この接続線はむき出しで埋設されたケーブルやストラップによって行います。しかし、この接続線は花壇や歩道、車道などのために最短距離をとることが難しいため、TVケーブルの入射ポイントは電力ラインの近くにすることが理想的です。
電力幹線用のプロテクターはサージを完全にシャットアウトする性能が求められます。(交流120Vに耐えられる程度の性能が求められます)
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