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 真空コンデンサのコメット
 
70年以上にわたる超真空技術は世界標準 
 
世界各国にサービス拠点を置き、抜群の信頼性 
 
半導体、有機EL、ソーラー、液晶、分析機器から核融合まで 
 
COMET
保守/取扱い/保管方法
当社のバックアップ体制




■取扱い・保守・保存

 真空コンデンサ据付けや交換の際には、内部電極を変形させることの無いように、本体の取り扱いに際しては細心の注意が必要です。これは以前のガラス製コンデンサの時も同様でしたが、セラミック製になって機械的、電気的、温度的な負荷に強くなったことは事実です。コンデンサは一見、頑丈そうに見えますが、セラミックと銅のメタライズ部分は機械的な変形に対して極めて影響を受けやすい構造になっていることを忘れてはいけません。
このため、フランジの機器加工のような大きな加工はせず、既存の穴とネジの山を利用してください。

 自然空冷及び強制空冷方式の真空コンデンサは前方向かいかなる取付け姿勢でも問題ありません。注意するべきは水冷方式の内部気泡のみです。7〜9図にあるように、据え付けの姿勢に応じて水の流れが図のように流れるようにする必要があります。
 全てのコンデンサについて、熱膨張やコンデンサに作用する外部から機器的な力から保護するために、一方の端は固定せず軟質接続とすることをおすすめします。ほとんどのCOMET社のコンデンサは、その両電極部に銅製のマウントリングを持っています。これは標準の取付方法で、製品ごとのデーターシートに記載されています。このマウントリングは、全ての機器的、電気的接続に使われています。
 標準のマウントリング上には、メートル法準拠のネジ穴6ヶとインチサイズのネジ穴6ヶが交互に配置されております。またご要望に応じてと特殊パターン/サイズのネジ穴の製品もご提供いたします。

 真空コンデンサは垂直に立てた状態で、ほこりやゴミの無い乾燥した場所に保管してください。特にシリカゲルを封入した気密プラスチック容器に保存することをおすすめします。
 4〜6ヶ月おきに定期的に耐電圧試験を行い、必要に応じて高電圧印加処理(スポットノッキング)を行うことで耐電圧性能を維持することが可能です。
 水冷タイプのコンデンサを取り外したときには、ベロー内部(冷却水の流路)から真空ポンプを用いて水を除いてください。水冷コンデンサの耐電圧試験は、冷却のない状態で行ってください。

 可変コンデンサの輸送に際しては、容量値は最小にしたうえで、できるだけ専用容器を用いて輸送してください。

・環境試験(Environmental Testing)
 全ての環境試験(衝撃、振動、熱安定性、塩水噴霧、湿度、及び気圧変動)を実施しています。
特にご要望のあるときには専門のラボにおける認定試験を実施いたします。COMETでは〜30kW、30MHzのRF試験を実施可能です。
・電気的、機械的試験
 全てのコンデンサは出荷の前に高圧50Hz電源による試験を行います。可変コンデンサについては全容量レンジにわたってテストを実施し、さらにピークテスト電圧の約60%にあたるDC電圧印加による漏れ電流特性試験も実施しています。機器的寸法及び静電容量曲線の詳細な確認はいうまでもありません。
 ユーザー各位のご使用に先立ちましては、後述の当社の高圧ACテストユニットHV60-50またはHV100-30による耐圧テスト(50/60Hz)を行うことをおすすめいたします。

危険!いかなる場合でも、コンデンサのDCテストを行う際には細心の注意を払ってください。コンデンサはDCでチャージされた状態では非常に危険です。取り扱い前には必ず正しく放電されたことを確認してください。
注意:DCテスト電圧は、定格ピークテスト電圧の60%以上印加しないでください。コンデンサの性能回復用には必ず、50Hzまたは60HzのAC電圧を印加するようにしてください。

 通常の使用条件下でコンデンサを使用する場合は、お手入れの必要はほとんどありませんが、コンデンサ表面のほこりの推積は定期的に除去するようにしてください。セラミック表面の汚れは中性洗剤と水で落とすことができます。ガイドシャフト及びリードスクリューの潤滑用のグリースは当社で取り扱っております。

 可変コンデンサのシャフトの回転に対する静電容量値の変化は以下の通りです。

右方向(CW:時計方向) →容量減少・最終的にはロック状態になりますので、それ以上トルクは加えないでください。

左方向(CCW:反時計方向)→容量増加・最終的にはルーズ状態になり、シャフトが抜け出します。回し過ぎないようにしてください。

■当社のサービス・バックアップ体制

 このWEBカタログでは、一部の技術情報と一部の汎用部品のデータのみが掲載されております。
 全ての製品の外形寸法、容量曲線、電流曲線、自己インダクタンス、自己共振周波数などのデータは、ご要望があれば速やかにお手元にお届けいたします。なお、製品の仕様は、品質向上を目的として予告なしに変更になる場合がございます。ご留意ください。

 当社では、事故品が発生したときに迅速に対応し、原因を徹底的に究明する事が、製品のさらなる改良とシステム設計に携わるRFエンジニア各位のバックアップにつながると考えております。事故報告書に状況を的確に記載いただくことにより、原因究明が可能となります。本レポートのフォームは弊社にて常備しております。
 これら全てのサービスは無償にて承ります。ただし特別な場合(調査の結果、製品に異常がみられなかった場合等)におきましてはその調査・報告に要した費用を申し受ける場合もございます。

 当社では真空コンデンサに関連した様々な技術情報を掲載した冊子を発行いたしております。
 この冊子は特にコンデンサの保守、試験、及び廃棄の際の技術情報、さらにはX線放射対策や新製品情報なども含まれます。ご希望のお客様は(株)コムクラフト営業部(TEL:03-3395-5553)へお問い合わせください。

 COMET社の真空コンデンサは多くのラインナップを取りそろえておりますが、特殊コンデンサのご注文についてもご希望に添えるよう可能な限りの対応をいたします。こうした努力の結果、一体フランジ型(CV1C-500W)や、シャフト両端支持機構型製品(CV03C-1000N)などが生まれています。  このほかにも可動機構にスプリングを内蔵し、低トルク、低引張力化した製品(CV05C-1000T)や、低インダクタンスを実現した製品(CV1C-100L)などがあります。


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