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Polyphaser
(ポリフェーザー社:アメリカ)


「雷撃防護の基礎知識」
The "Grounding" for Lightning and EMP Protection

第4章:支持張線の接地

張線支持の鉄塔は、張線が正しく接地されている時には、自立鉄塔に比べて雷撃時のサージ電流を処理する能力に優れています。サージ電流の一部は鉄塔本体ではなく張線を伝って流れ、アンカーから地面に安全に流れ去ります。張線を経由して一部の電流が流れ去ることで、鉄塔基礎部土壌の電気的飽和を遅らせる働きがあります。

●ターンバックル

サージ電流が流れる回路上にターンバックルを置くことは絶対にさけてください。張線によって形成されるループ中にターンバックルが入ると、張線とターンバックルの間にアークが生じることで張線が損傷します。

左図は理想的な張線の接地の模式図です。張線はループとターンバックルよりも上の地点で電気的に結合されています。

張線同士を接続するリード線に銅線は使用しないでください。自然の降雨はそのpH値が5.5〜6.0の酸性で、銅が腐食を受けてしまいます。上部の銅線から落ちる水滴は銅イオンを含んでいるため、亜鉛などの銅よりも卑な金属の被覆を持つ張腺に腐食が生じる原因になります。亜鉛の被覆が剥がれて鋼がむき出しになると、張線の構造そのものにダメージが生じる原因になります。
接触させる部材でもっとも好ましいものは、金属の表面に被覆を施したものです。これは張線、ケーブル、クランプの全てについて言えます。地面近くで被覆のあるワイヤーを銅製の金具に接合し、放射状の接地のシステムに接続します。

ワイヤーを銅の金具に接合する地点の高さは、その場所の降雪と冠水の状態によって変化します。雪の電導性はそれほど高くありませんが、太陽の熱で溶けた水が金具の銅と張線の表面の亜鉛とを導通して、この部分が電池となるために腐食が生じます。したがってジョイント部は通常の積雪と冠水のレベルよりも高いところに設ける必要があります。

張線同士を接続するリード線は、一番上部の張線から下部のリード線まで垂直、あるいは僅かに傾けて設置します。張線を束ねて固定した後、下から順番に、一つ下の張線に接続するようにして接続します。全ての導線を磨き、酸化物を除去し、プレッシャークランプを使用できる時にはジョイントコンパウンドを用いることで、最良の状態の接続が得られます。

ターンバックルでのアークの発生を完全に防ぎたいときには、アンカープレートと接地ロッドとの間を接続することをお奨めします。空中に張られるリード線には、屈曲部の半径が8インチを超えないようにするためにガイドが必要です。

特殊な土壌でアンカーを接地する場合には、アンカーにも接地ロッドを含めた放射状の設置回路を構築する必要があります。張線は高いインダクタンスを持っていて、鉄塔本体ほど大電流は流入しないので、放射路は1本あたり6mを超える必要はありません。この放射路は2本設けるのが普通です。
ワイヤー/チェーンリンクタイプのフェンスを使用している時には、放射路はフェンスの支柱にポリフェーザー社のTKクランプを用いて接合し、そこからさらに6m、放射路を延長する必要があります。

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